エンバーミングは本当に必要?費用相場と遺体を長期保存・修復するメリット

公開日:2026/04/06
必要性

エンバーミングは、ご遺体の状態を保ち、穏やかな最期のお別れを実現するための処置として知られています。しかし、実際に葬儀社から提案されても、その必要性や内容が分からず戸惑う方も少なくありません。本記事では、エンバーミングの基本的な仕組みや適したケース、メリット・デメリットについて分かりやすく紹介します。

エンバーミングが必要な場面と費用相場

エンバーミングとは、ご遺体の保全・修復・殺菌・防腐を目的として施される専門的な処置です。専門資格を持つ「エンバーマー」が行い、遺体を消毒したうえで血液や体液、体内の残存物を取り除き、防腐剤を注入します。

これにより、通常は時間とともに進行する腐敗を抑え、一定期間きれいな状態を保つことが可能になります。

エンバーミングが必要な場面

エンバーミングは、さまざまな事情で必要とされることがあります。

まず、火葬場の混雑や遺族の都合により、亡くなってから葬儀までの日数が長くなる場合です。特に1週間以上空く場合には、腐敗防止の観点から検討されることが多いでしょう。

また、闘病によるやつれやむくみなどで見た目が変わってしまった場合、元気だった頃の姿に近づけたいという希望にも対応できます。さらに、事故などで損傷がある場合にも、修復処置が行われることがあります。

海外で亡くなり、ご遺体を飛行機で搬送する必要があるケースでもエンバーミングは重要です。航空機ではドライアイスの使用が制限されるため、防腐処置が求められます。反対に、日本から海外へ搬送する場合も同様です。

さらに、感染症で亡くなった場合でも、エンバーミングを施すことで消毒・殺菌が行われ、遺族が安全に触れてお別れできるようになるという利点もあります。

エンバーミングの費用

エンバーミングにかかる費用は、一般的に15万〜25万円程度が相場です。ただし、ご遺体の状態や損傷の程度によって費用が変動することがあります。

また、処置を行う施設までの搬送費が別途かかる場合もあり、距離によっては追加費用が発生する点にも注意が必要です。

エンバーミングのメリット・デメリット

ここからは、エンバーミングの具体的なメリット・デメリットを見ていきましょう。エンバーミングには、ご遺体の状態を良好に保ち、遺族が安心してお別れできるようにするさまざまな利点があります。

メリット①長期間にわたる遺体の保全が可能になる

まず大きなメリットとして挙げられるのが、長期間にわたる遺体の保全が可能になる点です。通常、ご遺体は時間の経過とともに腐敗が進みますが、ドライアイスのみでは長期間の保全には限界があります。

エンバーミングを行うことで、葬儀まで1週間以上期間が空いてしまった場合でも、安全かつ衛生的な状態を維持できます。火葬場の予約状況や親族の都合で日程が延びる場合でも、安心して対応できるのが特徴です。

メリット②ご遺体を元気だった頃の姿に近づけられる

次に、故人の見た目を整え、元気だった頃の姿に近づけられる点も大きなメリットです。闘病によるやつれやむくみがある場合でも、自然な表情へと整えることが可能です。

また、事故などによる損傷がある場合でも、修復処置によって穏やかな表情に整えられるケースがあります。遺族にとっては、生前の面影を感じながらお別れできることは心の支えとなり、参列者にとっても故人らしい姿で見送れる点は大きな安心につながります。

メリット③感染症のリスクを抑えたうえで故人に触れられる

さらに、感染症のリスクを抑えたうえで故人に触れられる点も重要です。感染症で亡くなった場合、本来は直接触れることが制限されることがありますが、エンバーミングによって消毒や殺菌が行われることで、遺族が安全に手や顔に触れてお別れできるようになります。

これは精神的な区切りをつけるうえでも大きな意味を持つでしょう。

デメリット①費用負担が発生する

デメリットとしては、まず費用面の負担が挙げられます。一般的に15万~25万円程度の費用がかかり、葬儀全体の費用と合わせると大きな出費となる可能性があります

予算とのバランスを考えながら検討することが大切です。

デメリット②処置に時間がかかる

また、処置に時間がかかる点も注意が必要です。エンバーミングには通常3〜4時間程度を要し、その間は遺族が立ち会うことができません。

さらに、専用施設で行われるため、搬送の時間も含めると半日から1日程度、故人と離れる時間が生じることがあります。常にそばで見守りたいと考える遺族にとっては、心理的な負担となる可能性もあるでしょう。

エンバーミングの流れ

最後に、エンバーミングの流れを詳しく解説します。まずは「エンバーミング依頼書」と「死亡診断書」を提出しましょう。必要に応じて生前の写真などを添えることで、より自然な仕上がりを目指します。その後、故人は専用施設へ搬送され、処置が開始されます。

洗浄・消毒と外見の整え

施設到着後は、遺体の表面を丁寧に洗浄・消毒し、衛生状態を整えます。続いて顔まわりのケアとして、洗顔や洗髪、保湿が行われ、希望に応じて髭剃りや産毛処理なども施されます。

体内処置と保全作業

次に体内の処置に移ります。身体の一部を小さく切開し、血液などの体液を排出した後、防腐・保全のための専用液を注入します。

この保全液が全身に循環することで、腐敗の進行を抑えつつ内部を洗浄可能です。また、消化器官や呼吸器官に残る内容物も吸引により除去され、より衛生的な状態が保たれます。

修復・着付け・納棺

体内処置後は切開部を縫合し、再度全身の洗浄を実施する流れです。事故などによる損傷がある場合は、可能な範囲で修復も行われます。

その後、故人に衣装を着せ、宗教や遺族の希望に応じた装いに整えます。最後に死化粧を施して自然な表情に仕上げ、納棺へと進みます。

まとめ

エンバーミングは必ずしも必要な処置ではありませんが、遺体の状態を保ち、故人らしい穏やかな姿でお別れできるという大きな価値があります。葬儀までの期間が空く場合や見た目の変化が気になる場合、さらには衛生面の配慮が必要なケースにおいて、遺族の不安を和らげる有効な選択肢となるでしょう。一方で費用や時間の負担も伴うため、メリット・デメリットを正しく理解し、故人や家族の想いに寄り添った判断をすることが大切です。後悔のない最期のお別れを実現するために、自分たちにとって最適な形を見極めていきましょう。

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イメージ引用元:https://www.tear-toyama.jp/引用元:https://www.oarks.co.jp/cc/引用元:https://bellcerema.co.jp/sougi/
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